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『エアフォース・ワン』感想・紹介・レビュー【テロとの闘い】

エアフォース・ワン

エアフォース・ワン (吹替版)

 

1997年に公開されたアメリカ合衆国のアクション映画。
監督をウォルフガング・ペーターゼン、脚本をアンドリュー・W・マーロウが務めた。

出演
  • ハリソン・フォード
  • ゲイリー・オールドマン
  • ウェンディ・クルーソン
  • リーセル・マシューズ
  • ディーン・ストックウェル
  • ウィリアム・H・メイシー

 

序盤のあらすじ

米国とロシアの合同特殊部隊は、「カザフスタンの指導者」を自称し、同国を拠点にソ連復活を目論む独裁者イワン・ラデク将軍を拘束する。

その3週間後、アメリカ合衆国大統領のジェームズ・マーシャルは、モスクワでロシア大統領との晩餐会の席上、スピーチを行った。

大統領は原稿に囚われず、自国の利益中心ではなく、倫理的に正しい行いを追求しテロと戦うと演説し、万雷の拍手で称賛される。

その頃、大統領専用機「エアフォースワン」(VC-25A)に、ロシアのテレビクルーたちを同乗させる。検査をパスし、ミッチェル報道官の案内で機内へ向かう。

 引用:Wikipedia

 

今作はテロリストにハイジャックされたアメリカ合衆国大統領専用機「エアフォースワン」を取り戻すためにハリソン・フォード演じるアメリカ合衆国大統領自らテロリストたちと攻防を繰り広げるという、大胆なストーリーのアクション映画。
シナリオやプロットが誰にでも分かりやすく、誰にでも楽しめる娯楽作品として完成度の高い作品になっているのもあり、地上波でも何度か放送されている。

 

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大統領が自らテロリストと?と考えると荒唐無稽なハチャメチャアクションかと勘違いされがちだが、そんなことはない。
映画冒頭のマーシャル大統領のスピーチこそが、ある意味ではこの作品の全てとも言える。
「テロとの闘い」の実現には多くの犠牲を払わなければならないという予見、大統領含む政治家には何者にも屈さない覚悟と何が起きても動じることのない責任感が問われるということを視聴者に伝えるために大統領を主人公として起用したのだろう。

 

そしてただただ強い大統領が前面に出続けるわけではなく、大統領の周囲の人々の動きもしっかりと描き登場人物全てに個性を感じることが出来るのも良いポイント。
副大統領を始めとして彼をバックアップするホワイトハウスに居るスタッフたちの働き、矢継ぎ早に飛び交う指示、指令がその状況下における緊迫感を高めていて、攻めた設定にも関わらずリアリティを存分に感じさせてくれる。

 

自国のトップである大統領を守るために一所懸命に身体を張る機内のメンバーは勿論、対策本部スタッフの献身的な行動は公開当時からの世界を表す縮図とも言えるかもしれない。
そしてこういった献身があるということは、その闘いから政治的TOPが逃げるなどあり得ないというメッセージは作品を通してしっかりと視聴者に伝わるのではないだろうか。

 

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20年以上前の作品というのもあり、アクションシーンの激しさやカメラワーク、CGの演出などは現代の作品と比較してしまうと劣ってしまうが、社会的メッセージを分かりやすく伝えつつもしっかりとアクション映画として、娯楽として成立しているのは素晴らしい。
公開当時観ても面白かった記憶があるが、いま改めて観ると政治背景が現代とは異なっているのもあって、興味深い点が多く違った面白さを感じる作品。

小ネタ

本作の制作当時は大統領専用機である「エアフォースワン」は非公開で、取材許可は下りなかった。
しかし、主演のハリソン・フォードは当時大統領であったビル・クリントンと友人で大統領の誕生パーティーで「エアフォースワンを取材させてほしい」と直談判をしたところ、特別に許可がおりた。
取材許可は下りたが、機内の撮影は許可されなかったため、機内の様子を頭に記憶して装備品や配色など細かい部分までイラスト化し、それを基に機内セットを作り上げていった。
撮影で使用された機体は『インデペンデンス・デイ』のワンシーンにも登場している。

 

 

 

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