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『ザ・シークレット・サービス』感想・紹介・レビュー【古き良きサスペンスアクション】

ザ・シークレット・サービス

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1993年に公開されたアメリカ合衆国のサスペンスアクション映画。
監督をウォルフガング・ペーターゼン、脚本をジェフ・マグワイヤーが務めた。

出演
  • クリント・イーストウッド
  • ジョン・マルコヴィッチ
  • レネ・ルッソ
  • ディラン・マクダーモット
  • ゲイリー・コール
  • フレッド・ダルトン・トンプソン

 

序盤のあらすじ

フランク・ホリガンは長年シークレットサービスを務めるベテラン警護官であり、ダラスでのケネディ大統領暗殺計画の際にも現場に配属されていたが、大統領を守ることが出来ず後悔に苛まれ酒に溺れるようになり、妻子も彼の元を去ってしまう。

アメリカでは大統領の再選キャンペーンが始まっており、フランクは相棒のアルと共に大統領暗殺を計画する男のアパートを捜査するが、そこには男はおらず、フランクの顔にマークが書かれているケネディ暗殺事件の記事が壁に貼られていた。

フランクは、この男が本気で大統領を暗殺しようとしていると感じ、アルに調査を進めるように指示するが、彼の元に「ブース」と名乗る男から大統領を暗殺するとの脅迫電話が届く。

フランクは長年の理解者デヴィッドに大統領の警護チームに自分を編入するように口添えを頼み込む。

引用:Wikipedia

 

今作は、かつてジョン・F・ケネディアメリカ合衆国大統領を守ることが出来なかったが故に、それ以来罪の意識に苛まれ続ける老練なシークレットサービスのエージェントであるフランクと、大統領暗殺を企てる殺し屋との壮絶な闘いを描いた作品。

 

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公開されたのが約30年ほど前(2021年現在)ということもあり、今となっては若干古臭さを感じる作品となってしまっているのは否めない。
しかし、ストーリー展開や設定的には今作後増えてくるタイプの作品のお手本的立場とも言えるかもしれない。
いわゆる、アメリカ合衆国という1つの国が自らの首を自らで締めてしまい、どんどん悪循環へと陥ってしまうという展開は現代でも幅広く使われている。

 

そしてお手本的立場の作品の場合は大抵良い所、悪い所どちらも含んでいる。
今作の場合は現代の作品よりもシンプルで分かりやすく作られていて、難解になりがちなサスペンスを誰でも気軽に楽しめるような軽めなタッチで描いている点。
人によってはそれが物足りなさを感じてしまう可能性はあるが、昨今の練りに練られた伏線などで構成された作品に食傷気味な人にはいい塩梅なのではないだろうか。

 

それに加え登場人物がそれぞれキャラが立っていて魅力的なのも良い。
90歳になった今でも現役バリバリ感の凄いクリント・イーストウッドなので当然と言えば当然かもしれないが、とても60歳を過ぎているとは思えないほどの若々しさ。
そして若い頃からドンドン増す貫禄を感じさせる存在感、表現力。

 

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そんなイーストウッドを取って食わんばかりのジョン・マルコヴィッチ。
ミッチ・リアリーのような冷静で残酷性を多分に持ちながらも、同時に天才的な頭脳を持った人物を演じさせたら右に出る者は居ないと思わされるほどのはまり役。
作中で「皮肉だな・・・。政府は俺に殺しを、お前に守り方を教えた。」に続く台詞があるのだが、前半部分も含めこの台詞が作品を象徴しながらもキャラクターに合っていて、物凄く心に来るものがあった。

 

今まで様々なサスペンスアクションムービーは制作されてきたが、こういった今や古臭いと思われがちな作品こそ、その原点であるということを痛感させられる素晴らしい作品だ。
そして個人的には今観ても満足できる作品だと思っている。



小ネタ

プロデューサーのジェフ・アップルは子供の頃に出会った、第36代アメリカ合衆国大統領リンドン・ジョンソンと彼を警護する黒いスーツにサングラス、イヤホンを身に着けたシークレットサービスの姿から映画化のインスピレーションを得た。
今作は、ハリウッドの映画制作においてデジタル合成技術が本格的に取り入れられた最初期の作品の1つ。

 

 

 

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