『エントラップメント』感想・紹介・レビュー【王道エンターテインメント】
エントラップメント
1999年のアメリカ合衆国のサスペンスアクション映画。
監督をジョン・アスミル、脚本をロン・バスが務めた。
2000年問題を背景にした美術泥棒と保険会社調査員の駆け引きを描いている。
『エントラップメント』=罠にかける、おとり捜査
出演
- ショーン・コネリー
- キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
- ウィル・パットン
- モーリー・チェイキン
- ヴィング・レイムス
- ケヴィン・マクナリー
この作品はまさしく「映画らしい映画」「王道中の王道」を地で行く作品だと思う。
題材は2000年問題を背景に、とはあるが若い人はあまり馴染みが無い言葉かもしれない。
2000年問題とは
1981年→81といったように、当時のコンピューターは年数を下2桁のみで処理していることが多かったため1999年から2000年に切り替わるタイミングでは、99→00と変遷することになる。
そのためデータベースの順序が狂うことが予想され、それによって予想外の重大なトラブルが起きるのではないかとさまざまなメディアが報道し社会不安を煽った。Y2K問題とも呼ばれる。
当時想定されていた問題
・発電・送電機能の停止や誤作動
・医療関連機器の停止
・水道水の供給停止
・鉄道、航空管制などの機能停止
・弾道ミサイルなどの誤射
・銀行、株式市場などの機能停止
・通信機能の停止
挙げたらキリがないが、こういったことが予測されていたのだが騒がれていたほどの生活に直結するような事態にはならずに終わった。
この2000年問題から着想を得て、緻密な描写と分かりやすい展開で言ってしまえばただの泥棒ものに物凄く新鮮なスパイスを効かせ、終始目を離すことの出来ないスリリングな作品に仕上がっている。
序盤のあらすじ
ニューヨークで発生したレンブラントの名画盗難事件は、その保険会社に莫大な損害を与えた。
様々な状況証拠から美術専門泥棒としてその名をほしいままにしていたマック(ショーン・コネリー)の仕業であった事を突き止めると、損害の補填の為にマックを罠にかけるよう画策を始める。
そのような経緯で派遣された保険会社調査員のジン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、ニューヨーク・ロンドン・クアラルンプールなどでパートナーとしての信頼を得て最終的に80億ドルとも言われる、とある銀行預金に目をつける。
引用:Wikipedia
ハイテクガジェットなどが登場し、主人公はショーン・コネリー。
となると必然的に『007』シリーズのジェームズ・ボンドを思い出してしまうのは自分だけではないはず。
しかしその時以上に渋さが増し、醸し出す雰囲気や表情から伝わる緊張感などボンド役をやっていた時とはまた違う一面を観る事が出来た。
作品の展開や演出にハラハラドキドキするのは勿論、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの色っぽさ溢れる魅力が満載で、そっちの意味でもドキドキしてしまう。
悪い意味でも使われてしまうことがある「アメリカ映画」という言葉があるが、この作品は良い意味で「アメリカ映画」だなと感じた。
ショーン・コネリーがいい年齢なのもあって、派手なアクションがあるとかそういう映画ではないが、違った部分での格好良さもありキャサリン・ゼタ=ジョーンズの魅力的な演技でしっかりと王道のエンターテインメントとして成立している作品だった。
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