『ヒート』感想・紹介・レビュー【クライム映画の傑作】
ヒート
1995年のアメリカ合衆国のアクション映画。
監督・脚本・制作をマイケル・マンが務め、自身で監督をした『メイド・イン・L.A.』の壮大なリメイクである。
出演
- アル・パチーノ
- ロバート・デ・ニーロ
- ヴァル・キルマー
- ジョン・ヴォイト
- トム・サイズモア
- ダイアン・ヴェノーラ
- エイミー・ブレネマン
この『ヒート』という作品は、10分にも及ぶ市街地での銃撃戦シーンがあまりにも有名。
個人的には、有名すぎるそのシーンが有るが故にメインである
重厚に描かれたヒューマンドラマ
であることを忘れがちだと思うので、是非観る場合は忘れないで欲しい。
25年前の作品ということもあり、お世辞にも映像美がどうとかそういう褒め方は出来ないかもしれないが、だからこそノイジーな画質によって醸し出されるノスタルジックな雰囲気は現代の映画では中々味わうことの出来ない感覚。
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロの2大俳優が演じる立場が正反対だが、似ている2人のキャラクターを上手いバランスを保ちつつ演じきっている。
どちらか一方が主役というわけでもなく、どちらかがもう一方を食ってしまうわけでもないくお互いの演技が更にこの映画の質をより重厚な物に昇華させていると感じた。
それでいて挙げたらキリがない名優が、そんな2人の脇を固めているんだからそりゃもうたまらなく面白いし見応えしかない。
序盤のあらすじ
ロサンゼルスの昼下がり、ニール・マッコーリー率いる強盗団は、周到に練られた完璧な作戦で現金輸送車から麻薬カルテルのマネーロンダリング請負人であるヴァン・ザントの保有する無記名証券を奪取する。
しかし、その際に新参のウェイングローが警備員を射殺。止む無くニールは他の警備員も口封じのため射殺してしまう。
ニールは些細なことで警備員を射殺したウェイングローを始末しようと考えるが、一瞬の隙を突いて逃げられてしまう。
一方、捜査を担当することとなったLA市警察のヴィンセント・ハナ警部補は、わずかな手がかりから強盗団のメンバーであるマイケルを割り出すことに成功する。
引用:Wikipedia
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロがどっちもどの角度から見ようが、どんな表情してようが憎たらしいくらいダンディ。
『ゴッドファーザーPARTⅡ』以来の共演だっただけに、楽しみだったがやはり期待を上回ってくれる両名だった。
配役・演技・演出・銃撃戦の描き方はクライム映画としては、超一級品だろう。
ただ、その分というわけではないだろうがストーリー展開に多少の粗さがあり、冗長すぎる部分もある。
有能という設定なはずの警察官が率いている組織が要所要所で結構な無能集団に見えてしまっている。
詳細は避けるが、対象と直接接触したり安易に一般市民を巻き込むような銃撃戦を始めたりとちょっと気になってしまう。
正直、その辺りのディテールをもう少し詰めて映像化していたら「クライム映画」のカテゴリーで唯一無二の作品になっていたであろう物凄く惜しい作品。
勿論、それ以外のレベルが素晴らしく高いが故に目立ってしまうとも言えるんだけどね・・・
↓↓Prime Video無料体験はこちら↓↓