『アップグレード』感想・紹介・レビュー【分かりやすい王道SF】
アップグレード
2018年のアメリカ合衆国のバイオレンスアクション・ホラー映画。
監督・脚本は『ソウ』シリーズで知られるリー・ワネル。
体内に埋め込まれたAIチップの力によって全身麻痺を克服し、人間を超越した身体能力を手に入れた男が妻を殺害した謎の組織に復讐する姿を描いている。
出演
- ローガン・マーシャル=グリーン
- ベティ・ガブリエル
- ハリソン・ギルバートソン
- ベネディクト・ハーディ
- メラニー・バレイヨ
近未来のAIを絡めたSF作品ではあるが、低予算で制作された今作。
予算=面白さではないのは重々承知しているが、観る前に低予算だと知っているとどうしてもあまり期待出来なかった。
しかし、そんなことは心配する必要なく楽しめる作品だった。
お世辞にも有名とは言いづらい俳優陣、低予算が故に大きな仕掛けがあるわけでもないが、脚本と演出が素晴らしいし単にSFというだけでなく、アクションにサスペンスにユーモア要素もやりすぎない程度に織り交ぜられていて見応え十分。
その辺りは流石のリー・ワネルなのかなという感じ。
上映時間も長くはないのもあるし、上記で述べた良い点も含めてテンポよく最後まで飽きることなく観る事が出来た。
序盤のあらすじ
近未来、人々はコンピュータのさらなる補助を得ている。
旧型の自動車の整備士のグレイは、妻のアシャとともに修理した車を顧客のエロン・キーンに届ける。エロンは二人に高性能AIチップのSTEM(ステム)を見せる。
帰り道、アシャの自動運転車が暴走して事故を起こす。4人の男たちに襲われて妻のアシャの命を奪われ、グレイは首を刺されて手足を全く動かせなくなってしまう。
SFではあるものの、分かりにくいってことは一切ないし無駄も少ない。
こういった作品では起承転結が疎かになっていることが多々あるが、この作品はそういったこともなくしっかりと展開していた。
ただ、「斬新さ」を期待して観てしまうと面白さが半減してしまう可能性はある。
この作品はどっちかというと、王道のSFを低予算ではあるがしっかりと作り込んだという感じ。
近未来の描写もやたらと非現実的な描写ではなく、「あー、何かあり得そう」というくらいの描写なのである意味リアリティがある。
ツッコミどころが無いわけではないが、「娯楽」と「メッセージ性」のバランスが取れていて観易くもあり、見応えもある良作だった。
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