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『リンカーン弁護士』感想・紹介・レビュー【司法の在り方】

リンカーン弁護士

リンカーン弁護士 (字幕版)

 

2011年に公開されたアメリカ合衆国のサスペンス映画。
監督をブラッド・ファーマン、脚本をジョン・ロマーノが務めた。

出演
  • マシュー・マコノヒー
  • マリサ・トメイ
  • ライアン・フィリップ
  • ウィリアム・H・メイシー
  • ジョシュ・ルーカス
  • ジョン・レグイザモ
  • マイケル・ペーニャ

 

序盤のあらすじ

高級車リンカーンの後部座席をオフィスにL.A.中の法廷を駆けめぐるミック・ハラーは、金次第で麻薬売人や売春婦の容疑を晴らす敏腕弁護士。

ある日、資産家の御曹司ルイス・ルーレが女性への殺人未遂容疑で告発され、弁護を担当することに。

楽勝で高額な報酬にありつけると勇むミックだったが、過去にミックが弁護を担当した別の殺人事件の真犯人がルイスではないか、という衝撃的な疑惑が浮上。

ルイスの身辺を調べ始めたミックの周りにルイスの魔の手が迫り、やがて危険はミックの元妻マギーや娘にまで及び始める...。

引用:2011 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LCC And LIONS GATE FILMS INC.ALL RIGHTS RESERVED

 

今作は、マイクル・コナリーが2005年に出版した同名ベストセラー小説『The Lincoln Lawyer』を原作としたサスペンスエンターテインメントで、報酬次第でどんな相手でも弁護する敏腕弁護士のミック・ハラーがとある事件を担当したが故に、様々な危機が彼だけでなく家族にまで及びそれに抗う姿を描いた作品。

 

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報酬次第でどんな相手でも、とそれだけ聞くと犯罪を犯して尚どうにかして無罪や減刑を考えようとする悪人たちを弁護することに、何も後ろめたさなど感じず金勘定だけしている腐敗した弁護士という印象を受けるとは思うが、主人公のミック・ハラーは彼なりの正義と信念に基づいて行動していて、時には良心の呵責に苛まれる部分を見せるなどしていてとても人間的で魅力あふれるキャラクターになっている。

 

そして基本的に今作はほとんどのシーンが裁判所の中だけで展開されていく。
人によっては映像の変化が小さいが故に合わない人も居るとは思うのだが、それを補って余りある話の奥深さがあるので安心して欲しい。
物語の進行ペースも程よいテンポで走り過ぎる事もなく、停滞することもなく上手く作られている。

 

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予測が出来てしまう法廷スリラーとしては捻りが多い訳でもなく、意外性が多い作品ではないかもしれないが、主人公を演じたマシュー・マコノヒーを始めとする俳優陣の魅力的な表現力によって、堅実にリアリティ重視の重厚な作品に仕上がっている。
しっかりと映画として面白く見応え充分な出来になっているので、観て損したとか観た時間が無駄だったと思うようなことはまずないだろう。

 

そしてほとんどのシーンが裁判所の中という法廷ドラマではあるのだが、一部の人にしか素早く理解出来ない小難しい法律話だけで展開されるわけでなく、上手いこと分かりやすくしつつテンポよく進み一気観しても気疲れすることもない。

 

勿論、本格的な法廷ドラマを期待してしまうと物足りないと感じてしまうとは思う。
しかし普段こういったカテゴリーの映画を「疲れそう」「難しそう」という理由で観る事がない人や、法廷ドラマをサラっと観たい人には物凄くオススメ出来る作品なのではないだろうか。



小ネタ

とある対決シーンを演じたマシュー・マコノヒーは「全てリハーサルなしで臨んだ」と語っている。
その理由は「その場その場でお互いの演技にキャラクターとして反応することが重要だと思った」からだという。
その結果、そのシーンの出来はとても満足のいくものに仕上がった。

 

 

 

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