『星の王子 ニューヨークへ行く』感想・紹介・レビュー【コメディの傑作】
星の王子 ニューヨークへ行く
1988年に公開されたアメリカ合衆国のコメディ映画。
監督をジョン・ランディス、脚本をデビッド・シェフィールド、バリー・W・ブラウスティンが務めた。
出演
- エディ・マーフィ
- アーセニオ・ホール
- ジェームズ・アール・ジョーンズ
- マッジ・シンクレア
- シャリ・ヘッドリー
- エリク・ラサール
序盤のあらすじ
豊かな自然と豊富な資源に囲まれたアフリカの王国ザムンダ。
21歳の誕生日を迎えたアキーム王子は、過保護な両親により、未だに何一つ自分で決断させてもらえず、父親のジョフィ・ジャファ国王によって勝手に自分の花嫁を決められてしまう。
それに不満を持つ王子は、「自分の伴侶は自分で見つけたい」と花嫁探しの旅に出ることを申し出る。
国王はアキームの申し出を「結婚する前に女遊びがしたい」と言っていると解釈し、快く快諾する。
アキームは世話係のセミを連れニューヨークにやって来る。
クイーンズ区の安アパートの一室を借りたアキームは早速花嫁探しを始めるが、中々理想の女性を見つけられない。
引用:Wikipedia
今作は、監督のジョン・ランディスがイギリス・ブライトンのロイヤル・パビリオンと画家であるアンリ・ルソーの絵画から着想を得て作られたヨーロッパ調の豪華絢爛な宮殿で、マサイビーズをまとった女性たちが華麗に踊るという一見奇妙な組み合わせにも見える架空の王国「ザムンダ王国」の王子アキームを中心として巻き起こる騒動を描いたコメディ作品。
1988年公開作と30年以上前の作品ではあるが、主人公アキームが従者と共に身分を隠してアメリカで生活する中で、その身分を隠したことによって巻き起こってしまうあれこれがとても軽妙で面白可笑しく描かれているので、現代でも何ら問題なく楽しむことが出来る。
やはり流石ジョン・ランディスといった所だろうか。
『ブルース・ブラザース』(1980)『大逆転』(1983)などで感じさせてくれた、軽快で小気味いいコメディを今作でも存分に感じさせてくれる。
それに加え、主人公を演じるのがエディ・マーフィなのだからそりゃあもう面白くないわけがない。
エディ・マーフィの十八番とも言っても過言ではない軽妙で何処か人をおちょくっているようなマシンガントークも観ることが出来、王子の自立という側面もしっかりと魅せてくれる。
そしてそれだけでなく、多民族国家に生きている人々に正しい形の希望を伝えてくれる。
例外も勿論あるにはあるが、基本的には本人の努力なしに成功はあり得ない。
成功したからと言って、その途端に傲慢になってしまえばその先は火を見るよりも明らかだろう。
様々な場面で自分の人生を左右するのは自分の選択次第、ということを視聴者に伝えつつも変にメッセージ性が強くなりすぎる事もなく、あくまでも「コメディ映画」として成立させている。
作品が大分昔の作品ということもあって、子供の頃見たことあるという人も多いと思う。
そういう人にこそもう1度観てもらいたいと思える作品だ。
観直した人のほとんどが、子供の頃は見つけることの出来なかった事を発見できるだろう。
そして、2021/3/5にはキャストをそのままに新作がAmazonプライムビデオで公開された。
好きな作品の続編というのは色々な意味で不安ではあるが、そちらも楽しみだ。
小ネタ
今作の撮影は断続的な猛吹雪の中4か月に渡りニューヨークで行われた。
架空の王国である「ザムンダ」は常夏という設定ではあったが、予期しなかった天候が良いコントラストになったとランディスは語った。
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