『レオン』感想・紹介・レビュー【孤独な2人の共同生活】
レオン
1994年製作のフランス・アメリカ合作映画。
リュック・ベッソンが監督、脚本を務めたアクション映画。
日本公開時のコピーは「凶暴な純愛」
出演
- ジャン・レノ
- ナタリー・ポートマン
- ゲイリー・オールドマン
- ダニー・アイエロ
まず最初に、この作品には「通常版」と「完全版」が存在する。
通常版しか観ていない人には完全版を観る事を強くオススメする。
通常版よりも経緯などの様々な細かい部分を知ることが出来て、更にこの作品を深く理解することが出来る。
内容的な違いとしては、試写の段階で過激的すぎるとの意見や背徳的という意見が多くあったためカットされてしまった22分の未公開映像が完全版には含まれている。
「レオン」と「マチルダ」という不完全で未完成、孤独な2人が送る美しくも儚い、共同生活。
序盤のあらすじ
アメリカニューヨークで孤独に生きるイタリア系移民のレオンは、プロの殺し屋として、レストランの店主という表の顔を持つイタリア系マフィアのボス、トニーを介した依頼を完璧に遂行する日々を送っていた。
ある日「仕事」帰りのレオンはアパートの隣室に住む少女マチルダと知り合う。
彼女の顔にアザがあったことからレオンは「どうした?」と聞くが、マチルダは「転んだ」と答えた。実際にはマチルダは実父であるジョセフだけではなく、異母姉のジョアンからも虐待を受けており、継母のマージからはまるで関心を向けられず、幼い弟マイケルにしか心を開けない、閉塞感に満ちた日常を送っていたのだった。
「大人になっても人生はつらいの?」と尋ねるマチルダに、レオンは「つらいさ」と答える。
引用:Wikipedia
俳優陣の演技や醸し出す雰囲気、様々なシーンに深みを持たせる表情にカメラワークを含めた演出どれを取っても素晴らしくそこには真実そのものがある様に見えてしまう。そのせいか、レオンとマチルダには確かに年齢差があるがそこに違和感を見出すことが出来なかった。
レオンという、常にどこか悲しさを感じさせる虚ろな瞳の孤独な殺し屋を演じた、ジャン・レノも素晴らしかったが特にマチルダを演じたナタリー・ポートマンが圧巻だった。
映画作品としてはデビュー作だというのに、マチルダという難しい役どころをしっかりと表現しきっている。
大人になった今観ても、ハッとさせられるような年齢にそぐわない妖艶さを見せたかと思えば、年齢通りの無邪気で可愛らしさも持ち合わせている。
台詞のないシーンなどでも、目やちょっとした仕草だけでしっかりと観てる側に訴えかけてくる。
今となってはナタリー・ポートマンを知らない人は少ないだろうし、知っていて彼女の魅力が分からない人も多くはないだろうが、再認識させられた。
そういった演技面での見応えと、ノスタルジックで特殊な空気感が両立している映像美が満載なこれからも語り継がれるであろう名作だ。
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