『ブラッド・ダイヤモンド』感想・紹介・レビュー【ダイヤモンドの裏側】
ブラッド・ダイヤモンド
2006年製作のアメリカ製作の社会派映画。
アフリカ・シエラレオネの内戦(1991 - 2002)での、「ブラッド・ダイヤモンド(紛争の資金調達のため不法に取引される、いわゆる紛争ダイヤモンド)」を巡る作品。
出演
- レオナルド・ディカプリオ
- ジャイモン・フンスー
- ジェニファー・コネリー
- アーノルド・ヴォスルー
ダイヤの価値を決める “4つのC”
color(色) cut(カット) clarity(透明度) carat(質量=重さ)
しかし、実は ”5つめのC” <conflict(紛争)>が存在することを、あなたは知る。
先進国の消費者は心して観るべき映画。
世界は宝石類や貴金属、象牙等の稀少な天然嗜好品を搾取が容易なアフリカ等からの輸入に頼っているが、本作は紛争ダイヤモンドの違法採掘と密輸の内幕を描いた社会派映画の傑作。
ストーリーは殆どシリアス=ノンフィクションで、主要シーンは凄惨な内戦場面が占めるが、本作は単なる問題告発映画ではない。
この作品を見ることで様々な「価値観」「怒り」「悲しみ」「使命感」あるいは人間とは何なのか?など多くの哲学的と言ってもいい考えが頭の中をよぎることになるだろう。
それらの考え一つ一つについて正しいか悪いか判断をつけようとすることは間違いではないのだろうが、さほど重要ではないことにすぐ気づくこととなる。
「ノンフィクション風」に問題提起だけしておいて、どっちつかずのまま中途半端に
終えて視聴者に丸投げする作品が多い中、この作品は後味の悪さやモヤモヤした感覚が残るような事もなく、しっかりと起承転結の結果としての最後を迎えるところが個人的にはかなり評価出来る。
ディカプリオの演技も良かったが、特にジェイモン・フンスーのアフリカンを彷彿とさせる様なメリハリの効いた名演が特に素晴らしかった。
序盤のあらすじ
1999年、内戦が続く西アフリカのシエラレオネ。
反政府武装勢力の革命統一戦線(RUF)に村を襲われた漁師のソロモンは、家族を逃がすことができたものの、自身はRUFに捕まってしまう。
武器調達の資金源となるダイヤモンド採掘場での強制労働中、ソロモンは大粒のピンクダイヤモンドを発見し隠そうとするが、RUFのポイズン大尉に見つかってしまう。
丁度その時、政府軍による攻撃が始まり、ポイズン大尉が爆発で顔を負傷し倒れた隙に、ソロモンはピンクダイヤを採掘場近くに埋めて隠す。
ソロモンとポイズン大尉は、政府軍に捕まり留置場へと連行される。ローデシア出身の元白人傭兵のアーチャーは、RUFから武器調達と交換でダイヤを受け取り、そのダイヤを隣国リベリアへ密輸しようとするが、途中シエラレオネ政府軍に見つかり逮捕されてしまう。
留置場でソロモンとポイズン大尉のやり取りを聞いたアーチャーは、ソロモンが見つけたピンクダイヤを横取りしようと考え、出所後彼も釈放させ、ピンクダイヤの在り処を聞き出そうとする。
引用:Wikipedia
先進国が途上国を利用し、搾取し、それについて目を瞑っているか考えさせられると共にボランティアや高額な募金などをせずとも、搾取のうえに成り立つ商品やサービスを購入しない事で実現できる社会正義もあるのかもしれないと言ったような考えも浮かんでくる。
上映時間は2時間24分と長めだが、あっという間に過ぎてしまったと思えるほど入り込むことが出来る作品になっている。
様々な感情が入り混じったこの表情の演技見て、改めてディカプリオの素晴らしさを感じた。
タイトルから受ける印象や、サイトによってはジャンルがアクションになっている事もあり敬遠している人も居るかもしれないが、こういった社会派作品が好きな人には是非見てほしい。
↓↓Prime Video無料体験はこちら↓↓