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『マネー・ショート 華麗なる大逆転』感想・紹介・レビュー【異端者たち】

マネー・ショート 華麗なる大逆転

マネー・ショート華麗なる大逆転 (字幕版)

 

2015年に公開されたアメリカ合衆国のドラマ映画。
監督・脚本をアダム・マッケイ、共同脚本をチャールズ・ランドルフが務めた。
原題「The Big Short」

出演
  • クリスチャン・ベール
  • スティーヴ・カレル
  • ブラッド・ピット
  • ライアン・ゴズリング
  • スティーヴ・アイズマン
  • フィン・ウィットロック

 

序盤のあらすじ

大手銀行、メディア、政府が否定した世界経済の破綻を予見した4人のアウトサイダーたちの物語。
2004年から2006年、アメリカ合衆国では住宅価格が上昇したことで住宅ローンの債権が高利回りの金融商品として脚光を浴びていた。
多くの投資家たちがその状況下で金融商品を買いあさる中、いち早くバブル崩壊の兆しを読み取った投資家もいた。
そんな彼らはどのようにしてサブプライム住宅ローン危機の中で巨額の利益を上げたのか・・・。

 

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今作は、2010年にマイケル・ルイスが発表したノンフィクション作品『世紀の空売り 正解経済の破綻に賭けた男たち』を原作とし、世界中に影響を及ぼしたアメリカ合衆国のサブプライム住宅ローン危機を発端とした経済危機の中で、巨額の利益を得た4人のドラマを描いた作品。
タイトルに入っている「ショート」というのは「空売り」という意味。

 

サブプライム住宅ローン危機とは

2007年-2009年を中心としてアメリカ合衆国で起きた、住宅購入用途向けのサブプライムローンの不良債権化のことを指している。
サブプライムローンへの投資を証券化して金融商品としての取引を可能にした「サブプライム・モーゲージ」は市場で価格が下落して、リーマン・ショックを代表する経済問題に発展した。

 

この「サブプライム住宅ローン危機」という言葉だけでなく、今作には様々な金融用語やその他専門用語が基本的には説明もなく次々と出てくる。
説明をしてしまうとテンポが崩れてしまったりするのもあって、この辺りは難しい所ではあるのだろう。
しかし、それが故にあくまでも個人的にだが今作は用語は勿論、用語の表面的な意味だけでも分かっていると話への没入感が増してスムーズに観る事が出来ると思う。

 

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出てくる用語を少しだけ紹介。

  • MBS (不動産担保証券)
  • CDO (債務担保証券)
  • CDS (債権の保険商品)

こういった用語がポンポンと出てくるので、観る前に少しだけでも金融用語を調べておくと作品の理解度が深まると思うのでオススメ。

 

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ただ、用語を知らなかったとしてもある程度は問題なく楽しめるとは思う。
人間の特徴とも言えるのかもしれないが、調子のいい時は小さい事や細かい綻び、兆候などに気付いたとしても気付かないふりをする。
そして気付き指摘した人間が居ればそれを「あり得ない」「馬鹿だ」などと嘲笑する。
人間が自分の都合のいいように解釈し、そのような状況にある時どれだけ盲目になるのかといったような様々な人間模様も丁寧に描いている。


そして映像としての技術も素晴らしい点が多い。
映像の処理の仕方、新鮮味のあるカメラワーク、視聴者に向かって登場人物が語りかけてくるようなシーンの演出、話の切り替えのテンポなど挙げるとキリがない。
そして専門的な内容ではあるのだが、こういった映画にありがちな「くどさ」は全く感じなく、ドキュメンタリー映画を観ているという印象を余り感じないくらい観易い作品だと感じた。

 

 

 

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