『ボヘミアン・ラプソディ』感想・紹介・レビュー【圧倒され続ける2時間14分】
ボヘミアン・ラプソディ
2018年に公開されたイギリス・アメリカ共同制作の伝記映画。
監督をブライアン・シンガー、脚本をアンソニー・マクカーテンが務めた。
出演
- ラミ・マレック
- ルーシー・ボイントン
- グウィリム・リー
- ベン・ハーディ
- ジョゼフ・マゼロ
- エイダン・ギレン
序盤のあらすじ
1970年代初頭のロンドン、ゾロアスター教徒ペルシャ系移民出身の青年ファルーク・バルサラは、移民差別を受けつつも音楽に傾倒していた。
ある日ファルークはファンだったバンド「スマイル」のメンバーでギタリストのブライアン・メイ、ドラマーのロジャー・テイラーに声をかけ、ヴォーカリストが脱退したばかりの同バンドに見事な歌声を披露して新しいヴォーカル兼ソングライターとなり、同じく新メンバーのベーシスト・ジョン・ディーコンとともに新生バンドをスタートさせる。
厳格な父とは折り合いが悪く、活動の再出発を前に、自分のルーツを嫌って「フレディ」と名乗り始めた。
同じ時期、フレディはケンジントンのお洒落な人気ブティック「BIBA」の店員メアリー・オースティンと知り合い恋に落ちる。
「クイーン」と改名したバンドは、ワゴン車を売却してアルバムを自主制作する。
引用:Wikipedia
今作は知らない人の方が少ないであろう、イギリスのロックバンド・QUEENのボーカルだったフレディ・マーキュリーに焦点を当てて、1970年のQUEEN結成から1985年のライヴエイド出演までの軌跡を描いた作品。
作品の音楽プロデューサーはQUEENのメンバーである、ブライアン・メイとロジャー・テイラーが務めている。
自分は年齢的にリアルタイムではQUEENに触れるという事は出来なかったが、小さい頃から洋楽を良く聴いていた中でQUEENの楽曲には数多く触れてきた。
そんな自分が観てもこの作品に対する制作陣、俳優陣の本気度が物凄く伝わってくる。
作中のパフォーマンスは細部まで再現されていて、本人には失礼かもしれないし往年のファンからしたら言いたいことがあるかもしれないが、まるでフレディがそこに居るかのような錯覚すら憶えるほどの衝撃だった。
QUEENが奏でる数多くの名曲の誕生秘話を絡めつつ、70年代の彼らを鮮明に再現している映像には洋画好きとして関心させられるだけでなく、QUEENファンとして感動する以外の選択肢がなかった。
2020年12月現在では実現不可能な理想論だが、この作品ほど劇場で観てほしいと強く思える作品もそうはない。
どのシーンも素晴らしいが特にライヴエイドのシーンは、ちょっとした粗など探す気を全て吹き飛ばすほどの圧巻のパワー。
体の隅々にまで響き渡るサウンド、まるでライブ会場に居るかのような大歓声はリバイバル上映されない限りもう体感出来ないのかと思うと寂しさを感じるほど。
勿論自宅で観ても充分楽しめるのだが、出来る事であれば観る際には大画面で映して迷惑にならないレベルの大音量で観てもらいたい。
極端な話、劇場と同じとは言わないまでも近いような環境を用意して観たとしても後悔することのない作品だ。
ウェンブリー・アリーナを埋めつくす満員の観衆が目に飛び込んできた瞬間から魂が揺さぶられる思いで見入っていたというよりも、その場に自分が存在していた。
『ボヘミアン・ラプソディ』『レディオ・ガガ』を始めとする名曲の数々。
こんなにも長い時間圧倒され続けたことは無かった、それほどまでに驚異的な映像と音だった。
「ショウを続けなければならない、
ショウを続けさせてくれ」
エンドロールには『ショウ・マスト・ゴー・オン』が流れる。
まるでフレディの悲痛な叫びを聞かされているようで、堪らない思いだった。
ファンのみならず、QUEENとともにあったフレディの生涯に心打たれることは間違いないだろう。
小ネタ
製作開始以前は「大人向けの映画」にするか「ファミリー層にアプローチする映画」にするかで俳優陣とQUEEN側に意見の相違があった。
フレディを演じたマレックは役を演じるために喋り方の癖や特徴的な歯を義歯を使用する、激しいセッションなどを行う事でフレディ・マーキュリーという人間を構築していった。
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