『アイデンティティー』感想・紹介・レビュー【隠れたサスペンスの名作】
アイデンティティー
2003年に公開されたアメリカ合衆国のサスペンス映画。
監督をジェームズ・マンゴールド、脚本をマイケル・クーニーが務めた。
出演
- ジョン・キューザック
- レイ・リオッタ
- アマンダ・ピート
- ジョン・ホークス
- クレア・デュヴァル
- ジョン・C・マッギンリー
この作品、日本ではあまり知られておらず観たことはおろかタイトルすら知らない人も多いと思う。
『アイデンティティー』と言われるとほとんどの人が『ボーン』シリーズのことを思い出すのではないだろうか。
そんな知名度の低さとは裏腹に、サスペンス映画として物凄く出来が良い。
あらすじを読んだりしてある程度、序盤の展開の仕方を知っていたとしても作品の世界観に強引に引き込まれるほどのスリルとサスペンスを感じられる。
様々なシーンの映像からそこはかとない気味の悪い寒気が漂っていて、ストーリー展開や演技力だけで成り立っている訳ではなく作品の空気感にもゾッとするような秀逸さ。
勿論、あらすじ等を全く知らない状態で観たらそれ以上の何かを感じることが出来るとは思うが、知っていたところで何ら問題のない驚きの展開の連続にラストシーンの後はいい意味で脱力し呆然としてしまうだろう。
知名度的な問題もあって、ある程度の人は『シャッターアイランド』を彷彿とさせるなぁと思うかもしれないが、今作の方が先に公開されている。
俳優陣も、失礼ではあるがそこまでメジャー級のキャスティングではないし、昨今の映画の中では製作費も決して多いとは言えない。
しかし、サスペンス好きやスリルを感じたい人であれば1度鑑賞することをオススメする。
序盤のあらすじ
死刑囚マルコム・リバースの死刑執行前夜、彼の死刑執行に関して再審議が行われようとしていた。
一方、大雨で身動きが取れなくなった男女11人が、とある寂れたモーテルに立ち往生していた。
偶然居合わせた彼らは何者かに襲われ、次々と殺されて行く。
現場には部屋番号の書かれた鍵がまるでカウントダウンするように残されており、彼らは自分たちの中に凶悪犯殺人犯が混じっていると気付く。
それと同時に、運転手のエドは連続殺人に奇怪さを感じ始めていた。
引用:Wikipedia
ラストの展開の仕方や、まとめかたは人によっては許せない結末かもしれない。
しかし、サスペンス映画として必要十分な結末であると思うし、サスペンスやスリルでハラハラドキドキしたいという欲求は満たされる。
この系統の作品の場合、落ちの付け方が無理矢理だったりご都合主義が過ぎることも多い中、そういったことをあまり感じさせずにある程度のリアリティを維持しつつ良いところに落ち着いている。
終盤までの内容が良く出来ていても、結末次第では一気に評価が変わってしまうのがサスペンス映画の難しい所ではあるので、万人受けするか?と言われると素直に首を縦に振りづらいが、こんな作品があるのを知らなかったというサスペンス好きは騙されたと思って観てみてはいかがだろうか。
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