洋画な日常

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『96時間』感想・紹介・レビュー【父親の愛】

96時間

96時間 (字幕版)

 

2008年に公開されたフランス・アメリカ合作のアクション映画。
監督はピエール・モレル、脚本・製作をリュック・ベッソンが務めた。
邦題の『96時間』は誘拐事件の被害者が無事で居られると考えられる猶予期間から来ている。(原題=Taken)

出演
  • リーアム・ニーソン
  • マギー・グレイス
  • ファムケ・ヤンセン
  • リーランド・オーサー
  • ジョン・グリース
  • デヴィッド・ウォーショフスキー

 

ストーリー自体はそれはもう単純。
元CIA工作員が、愛娘を96時間以内に救うためにどうするか。
これだけ単純な話ではあるのだが、俳優陣と製作陣によって素晴らしいアクション映画に仕上がっている。

 

リーアム・ニーソン演じる父親である主人公が、言ってしまえば
”無敵” ”無双” なのだが安っぽさが一切ない。

単純に格闘が強いというだけでなく、しっかりと元工作員という設定を生かして知性を感じさせる行動や言動によって深みを持たせている。

 

そして引き付けられるのはそこだけではない。
主人公の設定として「何処にでも居そうな中年のおじさん」なのだ。
そして「娘を思う父親」という1点を強く演出して単純化させたことで導入から展開まで話が分かりやすいし、感情移入もしやすい。

 

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それでいて序盤を過ぎてしまえばスピーディーな展開の中で繰り広げられる元工作員の特殊スキルに、知性と情報収集力を生かした追跡劇。
そのスピード感にいい意味で強引に話の中に引きずり込まれる
導入から展開までこんなにも無駄のないアクション映画は観ていて本当に気持ちが良い。

 

序盤のあらすじ

カリフォルニアに暮らす元CIA工作員のブライアンは、離婚した妻レノーアと裕福な再婚相手スチュアートと共に暮らす、17歳の実娘キムと親しい関係を保とうと努力する。

人気女性歌手のシーラのコンサートでボディーガードの仕事をしている時、ブライアンは暴力的なストーカーからシーラを救う。

感謝の印に、シーラは歌手になりたいと言うキムを手助けすると申し出る。

ようやくキムと2人きりで会う機会が訪れるが、レストランにはレノーアも付き添いとして現れる。

キムにシーラからの話を持ち出す前に、彼女は友達のアマンダと2人だけでパリ旅行に行きたいと、実父のブライアンの元に許可書へのサインを求めてくる。

最初は「ティーンエイジャーの女の子2人だけで、パリ旅行なんて危険だ」とサインを拒んだブライアンだったが、定時連絡を入れる事を条件に許す。

引用:Wikipedia

 

この作品を観て思うのは、潔さだ。
敵役もしっかりとそれぞれ個性はあるのだが、変に誇張しすぎることなくサクサクと展開していき、バッタバッタと相手をノンストップで倒して進んでいく様は圧巻。
このテンポで進んでしまうと、展開が軽くなってしまって緊張感や緊迫感が薄れることが多いのだが、今作はそういった心配も一切杞憂でいい緊張感を保ちつつスピーディー。

 

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演出や展開の仕方も勿論なのだが、やはり主役のリーアム・ニーソンが素晴らしい。
アクションシーン以外でも細かいディテールがしっかりとしていて、様々なシーンにおいてリアリティに溢れている。
『ボーン』シリーズと比べると親近感があり、『ダイ・ハード』『ランボー』シリーズと比べると知的な行動が多いという絶妙なライン。

 

元CIA工作員という肩書はリアリティから少しずれるかもしれないが、
”父親の愛”という紛れもない事実を1時間33分という短い時間の中で圧倒的な描写で描き切ったアクションシリーズの傑作。

 

小ネタ

今作のBlu-ray盤は「リアルタイムカウンター」を画面上に表示することが出来る。
それにより、「死者数」「負傷者数」「残り時間」「移動距離」を確認しながら視聴することが出来る。

 

 

 

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