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『最高の人生のつくり方』感想・紹介・レビュー【家族とパートナーと人生】

最高の人生のつくり方

最高の人生のつくり方(字幕版)

 

2014年公開のアメリカ合衆国のラブロマンス映画。
監督をロブ・ライナー、脚本はマーク・アンドラスが務めた。
原題:And So It Goes

出演
  • マイケル・ダグラス
  • ダイアン・キートン
  • スターリング・ジェリンズ
  • ロブ・ライナー
  • スコット・シェパード

 

マイケル・ダグラス演じる、変わり者のオーレンとダイアン・キートン演じる親切で心優しいリアによる大人のラブストーリー。
コミカルな演出で観易くしつつも、オーレンが”家族””パートナー””人生”というものを見つめ直す大切さを教えてくれる作品。

 

ありきたりな表現になってしまうかもしれないが、人はどうしても本来であれば常にそう思っていなければいけない”かけがえのない存在”を忘れがちだろう。
観る人によっては、その”かけがえのない存在”が何故自分にとってそうだったのか、何故そうなったのかというのをオーレンと共に考え、思い出しながら観進めて行くことが出来る。

 

序盤のあらすじ

自己中心的で頑固な変わり者の不動産エージェントのオーレンは、妻を亡くして以来ひとりきりで暮らしてきた。

豪邸を売りに出して自分はアパート住まいだが、860万ドルの値を付けた豪邸は一向に売れない。偏屈なオーレンはアパートの住人ともなかなか打ち解けないでいた。

そんな彼のもとに、音信不通だった息子が突然現われ、それまで存在さえ知らされていなかった9歳の孫娘サラを預かってほしいと頼む。

 オーレンは途方に暮れながらも、親切な隣人女性リアの助けを借りて孫娘と一緒に暮らしはじめる。

引用:Wikipedia

 

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現実にオーレンの様な頑固で言わなくてもいい、むしろ言わない方がいいような事まで言っちゃう性格の老人が居たら、作中と同様近所や周囲の人からは可哀想な人と思われることはおろか嫌われ者だろう。
そこで幸運だったのは、リアというチャーミングでおおらかで、感情表現も豊かな心優しい女性が隣人で尚且つ助けてくれたこと。

 

中々実際にはこんな幸運なことはないのだろうが、ここでオーレンが良かったのは何だかんだで元々持っていたのであろう優しさを取り戻すことが出来たのが良い方向に向かった要因かもしれない。
ほとんどの人はその幸運にすら気付かずに、頑なに自分を変えようとしないというより出来ないことが多いからこそ、この作品から学ぶべきことが多いと思う。

 

作品が素晴らしいが故に一層思ってしまうのだが、邦題どうにかならないのか。
一概に邦題が全て悪いとは言わないが、『つくり方』はない。
人生や愛や幸せは人それぞれであって決まった方法など存在しないはずなのに、この邦題の付け方はいかがなものなのか。
原題を和訳すると「And So It Goes=そしてそれは行く」となるので伝わりにくいのは分からないでもないが、もう少しあっただろう・・・

 

タイトルに関しては恒例と言えば恒例なので仕方ないと思うしかないのが悲しい所だが、作品は文句なしに素晴らしい。
マイケル・ダグラスの周囲を毛嫌いし、ひねくれた性格で誰から見ても憎たらしさしかないオーレンを「あぁ、居る居るこういう人」と思うくらいナチュラルにこなしている。
ダイアン・キートンもその誰からも好かれる性格でアパートの仲間に囲まれ、一見すると満ち足りているように見えるが、未亡人のどこか寂しさを感じさせる演技。

 

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この”オーレン”が”リア”と関わっているうちにどんどんどんどんと好々爺に変わっていく様が、見ていて楽しい。
ラストも作られた違和感を感じるようなハッピーエンドではなく、実に自然な流れでハッピーエンドを迎えるのもこの作品の完成度の高さを感じる。

 

多くの人が定期的にこの作品を通して、自分の置かれた環境や周囲の人々への感謝の気持ちを改めて考えさせてくれる良作。

 

 

 

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