『ボーダーライン：ソルジャーズ・デイ』感想・紹介・レビュー【アメリカとメキシコ】

ボーダーライン：ソルジャーズ・デイ

2018年のアメリカ合衆国のサスペンスアクション映画。
メキシコの麻薬カルテルを描いた2015年の映画『ボーダーライン』のスピンオフで監督はステファノ・ソリマ。
脚本は前作に引き続きテイラー・シェリダンが務める。
原題「Sicario:Day of the Soldado」の「Soldado」とはスペイン語で「兵士」

出演

ベニシオ・デル・トロ
ジョシュ・ブローリン
イザベラ・モナー
ジェフリー・ドノヴァン
キャサリン・キーナー

前作と監督が異なってはいるが、前作の雰囲気や重厚な演出等は全くレベルが落ちていない。
続編で監督やキャストの変更があると失敗パターンと思われがちだが、この作品はそんなことはない。

前作「ボーダーライン」の記事はこちら

ただ大きく異なる点としては、映画のテーマに対する視点だろう。
前作は

「麻薬カルテル」に相対するFBI捜査官側

今作は

「不法移民問題」を主軸としてメキシコ側に近づいた視点

となっている。

映画冒頭の不穏なBGM、突如として訪れる理不尽な事件、そこから淡々と進むストーリー展開にいつの間にか引き込まれていく。

序盤のあらすじ

メキシコでは中南米だけでなく様々な国籍の人間の不法入国が常態化しており、中にはイスラム過激派も少なくはない。

メキシコ系アメリカ人少年のミゲルは、ガヨが仕切るギャングに入ったために不法入国のビジネスに関わっていく。

アメリカ合衆国カンザス州の商業施設で自爆テロが起こり、大勢の民間人が犠牲となる。アメリカ合衆国国土安全保障省は、テロ実行犯らがメキシコの麻薬カルテルの助けを得てアメリカに不法入国したという仮説を立て、CIAのマット・グレイヴァ―にカルテル殲滅を依頼する。

グレイヴァーは、カルテルに家族を殺害されたコロンビアの元検察官、アレハンドロ・ギリックをリクルートし、あらゆる策を使ってカルテル殲滅のための作戦を展開する。

引用：Wikipedia