洋画な日常

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『K-19』感想・紹介・レビュー【未亡人製造艦】

K-19

K-19(字幕版)

 

2002年のハリウッド映画
キャスリン・ベグロー監督のノンフィクション作品。
ソ連のホテル級原子力潜水艦K-19が1961年7月4日、北海グリーンランド付近で起こした事故を元に製作された。

 出演
  • ハリソン・フォード
  • リーアム・ニーソン
  • ピーター・サースガード
  • クリスチャン・カマルゴ
  • スティーブ・ニコルソン

 

ノンフィクションとあるが、実際は事実を極々少数利用したフィクション作品として見るのが個人的には合っていると思う。
映画冒頭に「事実に基づいた作品」というクレジットを入れてしまっているせいか史実と違うといった様な評価のされ方が多い。

 

ただ、放射能漏れの事故を起こし多数の乗組員が亡くなったというのは紛れもない事実であり、この当時の技術や管理が追い付いていない米ソ両国の「軍拡競争」の無謀さを実感できる良作。(K-19は、The Widowmaker=未亡人製造艦とも呼ばれるほど)

 

序盤のあらすじ

時は1961年。
冷戦真っ只中のソ連とアメリカは競い合うように核兵器の軍備を増強。

ソ連軍は原子力潜水艦「K-19」を用いて核弾道ミサイルの発射シミュレーションが行われたが失敗に終わり、艦長のミハイル・ポレーニン(リーアム・ニーソン)は無能な整備員と部品の不良を軍上層部に訴えるが、新たにアレクセイ・ボストリコフ(ハリソン・フォード)を新艦長、ポレーニンを副長に指名され、ゼレンツォフ国防相(ジョス・アクランド)からK-19の処女航海を命ぜられる。

軍上層部はK-19にテストミサイルを発射させ、アメリカに対抗できる兵器があることを誇示しようと躍起になっていた。

引用:Wikipedia

 

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序盤のシーンで洗礼式は女性が行うものなのに、男性が行ったため不幸になったのではと噂されることになった、という割と有名なエピソードが実際のK-19にはあるが、作品内では特に触れることなく女性が行っていたりとノンフィクションを謳うには少々作りが荒いところも目立つ。

 

ただ、潜水艦のセットのクオリティーやハリソン・フォードを含めた、俳優陣のそういった粗を補って余りある緊張感溢れる演技力は素晴らしい。
それもあってか2時間17分と上映時間は長めになっているが、気付くとラストまで見ていた。

 

日本人も福島原子力発電所の事故を目の当たりにし、この映画公開当時より身近な問題と感じられるだろう。


核戦争を回避するため極限の選択を迫られる船長。
放射能という目には見えない脅威と戦う乗組員。
終始緊張感のある作品に仕上がっている。

 

唯一気が抜けたのはこのシーンくらいか……

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